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ギャラリー


仁和寺にある法師


第二回 『花の道とは』 御室流前華道理事 藤橋千秋

第二回

『 華の道とは 

古今東西、あらゆる国あらゆる民族において、
花をいけ、花をめでるという文化はあろうかと思いますが、
わが国の華道の文化というものは、かなり趣を異にするものかと思います。


では、日本の華道とは?

と、改めて問われますと・・・
即答できかねますが、お正月の生初式などを見ていますと、
何となくその雰囲気が伝わってくるような気がしてまいります。

中世室町の能役者*作家に世阿弥という人がいます。
能の大成者といわれている人です。

彼の書物に「風姿花伝」というものがあります。
通称「花伝の書」と呼ばれているものです。

」を伝えるという書ではありますが、ここで言う華とは、
勿論、野の現実の花ではありません。
世阿弥の言う「」とは、いわば最高の場、最高の空間ということでしょうか?

では、彼にとって「最高の絶対空間、場」というものはどういうものかといいますと、
それはありとあらゆる技法を凝らし、観客の心癒し、心和ませ、心楽しませ、心再生し蘇させる、そういうものを醸しだす空間であり、世阿弥の目的はまさに能と言う演劇を通して、
その空間を醸し出すことではなかったかと思います。

その世阿弥の思考を借りるならば、

日本の我々の華道とは、まさに実際の花を使って、あらゆる技法を駆使して、
まさしくその「」の空間を、創造するという文化そのものといえるのではないでしょうか。